自然葬という選択

自然葬という選択

スピリチュアルなお別れシリーズでもう一つ書いておきたい事がありました。
それが「自然葬」です。

今回の父親の葬儀の後、お骨をどうするか考えたのですが、本人の希望でもあった自然葬を選ぶことにしました。

私が子供の頃、よく父親は冗談交じりに「俺が死んだら骨を海に撒いてくれ、それが一番幸せだから」なんて話していたのですが、当時はこうした自然葬の存在も知らなかったので、「そんな事をしたら周りの人が気味悪がるよ」なんて話していたものです。まさか数十年後に、それが実現するとは、当時は思いもしませんでした。

両親は気を利かせて生前に予めお墓を購入していました。これは、たまたま入っていたチラシに反応してそのまま勢いで買ってしまっただけのもので、実家からもかなり遠く不便な場所にある墓地でした。(因みにお寺もマーケティングをやるんですね!)

私が自然葬を選んだ理由は幾つかあります。

一つ目はスピリチュアル的に父も母も墓場に眠っているのでは無いと言う事を知っている事。

二つ目は、と言う事でわざわざ私は父と母に話しをしたい時に、お墓に出かけなくても、それこそ自宅で目を瞑って父と母を感じる事が出来るので、お墓に埋めてもお墓に行く事はほとんど無いと思われた事。

三つ目は少しすっ飛んだ話しかもしれませんが、土地の有効活用です。

一度骨がお墓に入れば、ずっとそこに留まる事になるでしょうし、そしてお墓の側の土地は気味が悪いと言って住みたくないと言う方もいるようです。そう考えると、両親の骨を埋めた場所が、狭い日本の土地を一部使うことで、生きている人が住める場所が減るかもと考えると、場所を取らない方法で還したいと考えるようになりました。

また、体は人生を送る為の車のような乗り物と考えると、体を使い終わったら自然に戻すというのは、とても合理的な考えのように私には感じられました。

自然葬という選択2

自然葬は、横浜ベイブリッジで自然葬サービスを提供している会社にお願いをしました。私は船をチャーターしましたが、合同で行ったり、或いは自然葬を業者の方に完全に託す方法もあるようです。個人的にはチャーターして身内だけでお別れをしたのは、とっても両親と向き合えた気がしました。

みなとみらいの桟橋を出発し、ベイブリッジをくぐり、出発から20分ぐらいの所で業者が決めたポイントで散骨をします。お骨は予め業者に渡してあり、あらかじめパウダー状にされたお骨は水溶性のビニールに包んでおいてくれました。散骨はその袋を海に返し、そして、その後に用意してくれたお花を一緒に海に流すというものです。

散骨後には自然葬の証明書を発行してくださり、散骨の場所が緯度経度で何処なのかと言う事も記録に残してもらえました。

因みに、私が今回お願いしたのは横浜市民葬祭センターと言うこちらの場所です。
http://assistlife.net/yokohamasankotu

実はその後、車で横浜ベイブリッジを渡る機会があったのですが、今後も横浜ベイブリッジを通る度に両親の散骨した地点のすぐ上を通っているんだと感じられることに気づき、これは予想もしなかったボーナスでした。私にとっては正に最適な選択だったと思います。

因みにお墓に埋めると毎年、維持料などが発生しますが、自然葬は一旦儀式を終えたら、一切手間もお金もかからないと言うのは魅力かもしれません。

ご興味のある方はお住まいの近くでそんなサービスがあるか探してみては如何でしょうか?

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