スピリチュアルな終末ケアー(ターミナルケアー)と葬儀のお話

スピリチュアルな終末ケアー(ターミナルケアー)と葬儀のお話

こんにちは、人生最適化®コンサルタントの礒 一明です。
両親の死についての投稿が続いたので、ここでスピリチュアルな終末ケアーについて簡単に書いてこのシリーズを終えたいと思います。

母の突然の死でいきなり葬儀の手配をする事になった訳ですが、結果、それまで何と無くスピリチュアルな葬儀とは何だろうと考えていた事を決断する場が設けられた形となりました。

母の遺体は、既に全国展開している葬儀屋の中にあったので、その葬儀屋との打ち合わせが始まります。噂には聞いていたものの葬儀屋の値段設定には改めて驚かされました。

一般的には総額2−3百万からが当たり前の世界で、それがどこまで簡略化出来るのか試してみました。父親も、坊主と葬儀屋を儲けさせてもしょうがない、という考えでしたし、私もスピリチュアルであっても宗教では無いので、基本この考えに同感でした。

そこで母の死に対し父と選んだのは、お通夜無し、告別式無しで、葬儀屋に身内だけで集まり、棺桶を閉じる前にお花を添えてお別れをするシンプル葬儀でした。

その後葬儀屋に安置している母の遺体を霊柩車で火葬場に運び、そこで最後のお別れをするだけと言うプランでした。

しかし、これだけの事でかかった費用は50万円ちょっとです。

50万円の内訳は、ざっと覚えている範囲ですが、遺体安置料も、1日につき、生きた人間が泊まるホテル並ですし、しかし実態は遺体安置をするカプセルホテルのような所に大勢まとめて寝かせておくだけなので、そんなに手間やコストが掛かっている仕組みではありません。

火葬場までの霊柩車が片道20分の道のりで7万円、これも一般的には特別な状況だからと考えて普通に払ってしまうのでしょうが、逆に特別な状況を逆手にとった足元を見る商売にも見えてしまいます。その教訓を生かして、ではないですが、母の死後、そもそも葬儀にどんな選択があるのか見始めました。

結果から言いますと、父の葬儀では、母の時とほぼ同じプロセスで進む事で総額全て込み込みで15万から20万円という葬儀屋を見つけました。実際全てスムーズに進み、全国チェーンの葬儀屋との違いは何も感じませんでした。

因みに、その葬儀屋はこちらです。
http://www.sougi-sakura.com/price/

また、ここは意見が分かれる所でしょうが、私にとってはお坊さんを呼んでお経を唱えるというのを入れなかったのは正解でした。

お坊さんを呼び、お布施が幾らかを気にして、故人に会った事も無いお坊さんが先頭を歩いてまるで集まっている人の中で一番故人に大切な人のように行列が進むのを見て、何と無く違和感を感じました。

家族だけで静かに送るのは、本当に故人の魂と向き合いやすい環境だと思いました。

さて、まるで葬儀代を少しでも安くあげる事がスピリチュアルだと思われるかもしれませんが、実は意識したお金の使い方をしたいと思った訳です。

母の死から、父がいつ逝っても後悔しないように、父のお金は父が使い果たしてもらおうと、残りわずかな父の人生を短期間にアップグレードしてみました。

倹約家だった母が財布を握っていた訳ですが、まずは写りの悪くなっていたブラウン管のテレビをフラットテレビに。父はフラットテレビを見た事がなかったらしく、画像のよさに感激して、自然の景色が映る番組を食い入るように見つめていました。

「いやー、見ているだけで癒される。。」

この一言を聞いただけで、テレビを変えた価値がありました。

あとは、当時まだ石油ストーブを使っていたのですが、火事の恐れがあるのと、部屋によって温度差がある事で心臓麻痺を起こしてはいけないと思い、かなり強力なエアコンを設置しました。

ストーブがない部屋がとても寒かったので、ドアを開けっ放しにしても家全体を温められるくらいのエアコンに変えてみました。

年をとってきても車の運転が好きで、どうしても運転は諦められないという父に、家に戻ってこられないような事がない様、ナビゲーション付きの新車を購入しました。

車好きだった父は新車にとても喜び、これでまた運転が楽しくなる、と子供のようにはしゃいでいました。

本当は海釣りが好きだか、一人では釣り方が分からない父に、後何回行けるか分からないと知りながらも、海釣りの竿やリールのセット、そして防寒具含め一式まとめて購入し、千葉まで泊りがけで一緒に釣りに行った事もあります。

結果、こういうことに宇宙は味方するもので、父が竿頭(船で一番たくさんを釣った人)に!夜に一緒に食べたヒラメは最高の味でした。

また、既に書きましたが、沖縄に行った事がないというので、子供たちを連れて一緒に沖縄に行き、アメリカに来た際にはメキシコのリゾート地カンクーンに3泊4日で、そしカナディアンロッキーのバンフ、ルイーズ湖などの観光にこれまた3泊4日で出かけて来ました。

あくまで個人的な考えですが、葬儀屋に数百万支払うより、こうしたお金の使い方の方が私にはしっくりきました。生きている間に見られる笑顔は、やはり最高の宝物だと思うわけです。

ただ、これに関してはあくまで自分が納得いく方法が良いので、私が選択したのが唯一の方法という訳ではありません。私にとってはこうした選択がしたかったと言うだけのお話です。

また、父が低体温症で倒れてからはもう一人暮らしが出来ないのは明らかで、しかし出張の多い私が一緒に住む事も出来ないので、老人ホーム探しが重要でした。しかし最初に入った全国チェーンのリーズナブルな老人ホームは、風邪を引いただけで身内が病院に連れ出さなければならないシステムだったので、早々に出されてしまいました。

そこで知ったのは老人ホームも介護などのサポートが値段によりかなり違うと言う事です。そこで、最初の老人ホームの倍以上の値段ですが、やはり介護やサポートのしっかりとした所に入る事にしました。

その老人ホームだと年間コストが400万円程でしたので、父の寿命によっては、あっという間に貯金が底を尽きてしまうと思いながらも、父の最後が安全で快適である事のコストには変えられないと思いそこを選んだのですが、結果は大正解で、スタッフの方が本当に親身になってくれて、父が、ここは至れり尽くせりで天国だ、と何度も言っていたのを思い出します。

と言う事で、皆さんも愛する身内の葬儀でご自身なりに納得のいくスタイルを選ばれる参考になれば幸いです。

メールマガジン登録受付中